2005-01-01から1年間の記事一覧

●;通俗用語辞典(2)…「わかる」

●;わかる…「わかる、わかる…」とつい言ってしまう。「判る、分かる、解る」など文章上では、ニュアンスによってけっこう漢字を使ったりするけれども、日常では簡単に「わかる」という平仮名的な相槌を打つ(相手に合わせるために)。そう、相手に迎合したく…

●;通俗用語辞典(1)…自己啓発力、〜

●;「自己啓発(力)」…イヤなコトバである。啓発されるのは他者(=外部)からであって「自己が自己を啓発する」なぞとは、おこがましい(ぜ)。昔、いた会社で「自己評価」と「部下・上司評価」欄にこのコトバが平然と置かれてあるのを見せられた。ヘェー…

●;「わいがや」(1)

●;所属する団体の会議室で「わいがや」という催しを続けている。2年以上続けているが、先行したそれを「わいがや;①」とし、そこから生まれた長男が「①」で「③」が長女と勝手に言っている。ま、《勝手な放談会》であり、参加者のある人に言わせれば「商品…

●;『東京の〈地霊〉』(1)

●;昼飯を共にした友人に清水谷公園のことを聞く。彼の勤務先からほど近いところに公園はある。「清水谷で結集したんだっけね」。どうしてそんなこと聞くんだい、といったけげんな顔つきを見せて「あぁ」と彼が答える。「アクセスがよかったからかな」と、私…

●;ニイタカヤマ ノボルナ!(1)

●;「ニイタカヤマ ノボルナ!」と題された40ページほどのワープロ版冊子を、12月8日(木)に執筆者の一人から貰った。その日は、日米開戦の日であった。真珠湾攻撃の暗号は「ニイタカヤマ ノボレ」であったそうな。 発行元は「主権在民!共同アピールの会」…

●;『言論統制』を読む(3)

●;佐藤卓己『言論統制…情報官・鈴木庫三と教育の国防国家』(中公新書・04刊)をもう一度、付箋を付けたりして読み直す。「出版界のヒムラー」(美作太郎)と呼ばれた鈴木庫三少佐に肩入れする気はないが、ぼやっとしたままつい口ずさんでしまうとやらを疑…

●;『言論統制』を読む(2)

●;佐藤卓己『言論統制…情報官・鈴木庫三と教育の国防国家』(中公新書・04刊)で教えられたこと(あるいはそうだったのか?と反芻すること)がいくつかあった。 「士官学校はハビトゥス>を再生産する文化装置」という著者の指摘がそう。「ハビトゥス」とは…

●;『言論統制』を読む(1)

●;佐藤卓己『言論統制…情報官・鈴木庫三と教育の国防国家』(中公新書・436P・04刊)を読み耽った。一年ほど前に書評などでこの本の存在を知り買って置いたのだが、関心が横に横にとスライドするタイプなので、その後のなにやかやの襲来(!)で買った頃の…

●;『創造力の掟』という本(4)

●;角田健司『創造力の掟』について連続的に記しているが、それを読んだ元同僚のミヤザキくんがいぶかしんだ。を醒まそうと(?)いつもの「どうしたの?」と軽やかな口調で。「まぁね」とコトバを濁したが「けっこういろいろあるんだよ」(胸の内で)と。彼…

●;『創造力の掟』という本(3)

●;『創造力の掟』の(私の)使い方は多様である。身勝手である。著者のコトバだが「対応型読書」である。身を正す際に「箴言集」的に使う時もあるし(!)、(企画出しの戦術指南書ではないにもかかわらず)どこぞやの会社や属している組織内部に向かって「…

●;『創造力の掟』という本(2)

●;角田健司氏の『創造力の掟』は「(編集)勝ち組」の芸談本的要素は全くない。書店には「各業界勝ち組」の芸を受け止めて益しよう(=いいとこどり)とする人相手の「感動(またはショック強要)本」が居並ぶけれども、大概は「話題(スキャンダル)情報」…

●;『創造力の掟』という本(1)

●;『創造力の掟』(剄草書房・96年刊)という本がある。著者は角田健司さんという編集者で一緒に働いたことがある。編集者が著した本はというジャンルに括られる。そして出版業界人が「出版記念パーティ」(最近、誘われること少なくなったな)を催し「芸談…

●;記憶について(4)

●;土曜、昔の職場仲間「カンバヤシ」から久しぶりの電話。「書状と香典返しをもらったのだけど、アイツは東京にいたっけ?」と。文面に母親が昇天しうんぬんとあり、送り主に一族の名前がずらり。アイツの姓と名前の一字が同じ「洋」とある。てっきりアイツ…

●;記憶について(3)

●;夏の終わり、故・宮武謹一さんのお宅へ伺って書斎の本をいただいた。宮武さんと親しくしていた三上治に未亡人から「貰ってくれる?」と伝言があり、研究会メンバーだった新田滋ともどもお邪魔した。二人ともそれぞれ関心のある分厚い本を貰ったようだが、…

●;記憶について(2)

●;「わいがや②」で知り合った‘文筆業’の人、前日の「瞬間〜」記事を読んで短いメモ書きを送ってくれる。 …「記憶の再構成」が彼の長い仕事であろうか。そして「エピソード」が尽きた時、彼は「どうする?」と記したところに着目してだ。 《生意気ですが『「…

●;記憶について(1)

●;中学の同窓生5人との飲み会。いつも幹事役を引きうけている「Kくん」から一ヶ月ほど前に連絡があり、今回の‘企画’は私ら悪童たちのマドンナであった「さつきさんが上京するから」であった。「に執したエッセイ」を三冊ほど出している「さつき」さんとは…

●;選挙後の言説(4)

●;「市場原理主義」と言われるものを理解したい。小室直樹氏のコトバを借りれば《市場の最大機能は淘汰にある》。市場が企業を作り、市場が労働者を作る。市場によって生まれた企業は、淘汰を繰り返す。淘汰されまいとする企業は必死に市場拡大を御旗に掲げ…

●;選挙後の言説(3)

●;お盆に父親の墓参りに行った。毎年、恒例になっているが、散在する従兄弟たちの家々を訪問する。親戚の誰がどこの誰がどうしたとかの四方山話が出尽くしたところで、ちょうど選挙前だったので「盛り上がっている? この辺りではどうなの?」と探るように…

選挙後をめぐる言説(2)

●;三浦雅士氏が岩井克人氏との対談で《グローバル化、IT革命、金融革命といわれているものが、資本主義全般において利益率が低くなっても経済主体が十二分に活動できる状況が生まれつつあるということなのに、日本においてはそれが逆に高利益率をもたらすも…

●;選挙後をめぐる言説(1)

●;05総選挙後の(総括めいた)言説の全てに目を通しているわけではないが、自分なりの総括をしてみよう。いかなる性格を帯びた政治権力が生まれ、彼らが、次に、私(ら)になにをどう強いるかに強い関心がある。 ●;「郵政民営化」がコイズミ個人の悲願であ…

●;批評的なメディアから(3)

●;内田樹氏の「プログ」から、毎日新聞9.12日号に寄稿したもの。 自己否定の契機をまったく含まないままに「自分とそっくりの隣人」を否定して溜飲を下げるというこの倒錯を私は「特異な病像」と呼んだのである。 ●;今回の選挙に関して内田樹氏が取り出し…

●;批評的なメディアから(2)

●;「研幾堂の日記」9月8日の記事で、世川行介著『読書と教育郵政 何が問われたのか』(現代書館)が取り上げられている。この記事(いつものように長いのだが)を読んだ時にちょっとビックリ。私(ら)が床屋談義風にエラソーにわかったような顔してクダク…

●;批評的なメディアから

●;「toxandriaの日記」氏の引用から… 《ここで使われたのは、いわゆる近代市民社会の理性と感性が創出した手法ではなく、どちらかと言えばヤクザ・暴力団等のアンダー・グラウンドな世界で使われる手法です。このような“異界”で尊重されるのは“験(げん=縁…

●;自民党圧勝だってさ

●;テレビ報道を見る。自民党の歴史的な勝利だそうだ。人々はコイズミの「決然カタルシス」に傾いた。「日本をあきらめない」などといった民主党のコピーに買う気が起きないのは自明の自明。これを選んだ時点でセンスのかけらもないことがイヤな感じ。つまり…

●;選挙前の緊急討論会

●;友人から誘われて「選挙直前・緊急討論会」なるものに出席。宮台真司、宮崎学、平野貞夫、高野孟氏らによるトークショーである。ショパ代として3.500円。ま、高いが、芝居を見るにはそれぐらいかかる。乱を好む宮崎学氏に好感を持っているが、何を喋るの…

●;権力的なもの…職務質問

●;図書館に借りっぱなしの本あり。「返却期間、過ぎてますよ」という催促電話を貰う。恥ずかしい(だらしがねぇよな)、申し訳ない〜の感情、生まれる。連日の夜更かしが祟って(昨夜は朝までタダ原稿書き)、体調がイマイチで、朝から食欲がない。冷たい水…

●;権力的なもの…批評的なプログ

●;私が拝見した限り(他にも多々あるだろうが)今回の「コイズミ選挙」についてな「プログ」は、「toxandoriaの日記」であり、もう一つは「研幾堂の日記」。前者は、今回の「政治過程」について分析的である。出典を明示し、自分の論拠をきちんと提出してい…

●;権力的なもの…都市住民の心性

●;どこかのテレビ局が言っていたけど、今回の選挙報道番組の時間は、森内閣時の総選挙に比べると6倍だか8倍だかだそうだ。役者も揃って視聴率が取れるかららしい。同じ映像でも何度も見させられると、どんな顔も名前も覚えてしまう。反復ショーは強い。 ●…

●;権力的なもの…(2) 総統閣下の親衛隊

●;新聞〜テレビの世論調査によると自民党圧勝の空気だそうだ。小選挙区制度なるものを詳しく知らなかったのだが、刺客とか「九のいち」とかの落下傘候補たちは各都道府県に比例重複候補として配置される。選ばれた人間に対する優遇措置である。一定の法定得…

●;権力的なもの…(1) レトリック

●;「TBSのNEWS21」(筑紫哲也キャスター)で「コイズミ的なるもの」というシリーズを放送している。このタイトルはいいと思う。他局が自民が勝つか民主が勝つかの政局報道か、刺客だの「九の一」だの話題になる人物のを撮ることのみに終始したりのレベルよ…