2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

●;宮武謹一さん逝く(6)

●;宮武さんの時代を追跡する意味でを再構成してみたい。手元にある本を再読することにした(鶴俊本が多いなぁ)。 ・思想の科学研究会編『共同研究 転向』(平凡社) ・鶴見俊輔『戦時期日本の精神史』(岩波書店) ・久野収・鶴見俊輔『現代日本の思想』(岩…

宮武謹一さん逝く(5)

●;「旧制中学で海軍兵学校や陸士に行く奴ってどんな連中でしたか?」と聞いたことがある。宮武さんは明治43年生まれ(1910年)だから、中学時代は大正年間のはず。こんなことを聞いたのは当時の秀才たちが何をモデルに上の学校へ進んだかに興味があったから…

宮武謹一さん逝く(4)

●;宮武謹一さんに惹かれ興味を持ったのは、その学殖の豊かさではない。まして情勢分析家としての氏と議論する相手ではない。なりたくてもとてもなれなかった。月並みに言えばについてである。小熊英二が網野義彦との対談で網野氏を表して「同時代の思想から…

●;宮武謹一さん逝く(3)

●;通夜には出かけたものの翌日の告別式はサボる。疲れて惰眠をむさぼっていたせいだ。三上治から聞いた話では50人ほどの人が集まり、代々木八幡斎場で骨になったそうだ。宮武さんの同世代人は黄泉の国の住人ばかりだから、親族を含めよほどの関係者か、氏を…

●;宮武謹一さん逝く (2)

●;「宮武謹一」という名前をグーグルで検索すると、一箇所だけ氏の名前が出てくる。(財)中国文化研究所のアーカイブスに1948年の13号だかに「香港密輸と華南経済」というタイトルが浮かんでいる。宮武氏の論文(?)らしい。ネット上の記録が人の全てでは…

●;宮武謹一さん逝く

●;訃報届く。宮武謹一さんがお亡くなりになった。94歳の大往生である。白い半袖シャツに黒いネクタイを締めて通夜に出かける。斎場は隣町だから自転車で行くことにする。通りすがりの文房具屋さん(確かここのオヤジさんも亡くなったばかりかなどとその風貌…

●;近郊都市の荒れ(4)

●;クルマでルート246を西へ。二子玉川の老人ホームに棲む家人を見舞い、冷えた図書館で雑誌をつまむ。借りようかどうか迷ったが鶴見俊輔『埴谷雄高』(平凡社)を拾い読み。ニコタマのクルマラッシュを避けつつ、缶コーラをお供に厚木方面へ走る。ここ5年…

●;組織の面白さ、つまらなさ (余分篇)

●;きっこのプログを時々読む。その面白さは何かと言えばことにつきる。その熱意はなんだろうと思う時がある。気に入っているのは、日々の生活の記録、特に食べ物のディテールに渡る描写の力だ。「神は細部に宿る」ではないけれど、細部をおざなりにする人間…

組織の面白さ、つまらなさ (3)

●;「わいがや③」を企てるモチーフが組織の面白さ(不可解さ)>の解析であるとすれば、「わいがや①」のそれは、ビジネス上のである。「②」もまた「編集上の視点の獲得」にある。構成するメンバーが違うだけで、コンセプトは「新しいコトバ獲得の場」である。…

組織の面白さ、つまらなさ (2)

●;人材系会社の女性たちを中心に「わいがや③」を始めた動機の一つに、たまさかいたある会社で体験したを再構成したいというのがある。よく考えてみたい。その会社の創業者が語った「組織が面白いのだ」というコトバを分解したくなった。人材系会社の女性た…