2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

●;沢木耕太郎『危機の宰相』(1)

●;沢木耕太郎『危機の宰相』(魁星出版・06刊)を手に取る。ポル・ポトの伝記があるかなと思って図書館で伝記の棚を探していたらぶつかった。魁星出版というのは、聞いたことがない出版社。忠実な読者ではないが、氏の本は(大概)文藝春秋か新潮社だと思っ…

●;宮内勝典『焼身』〜(3)

●;宮内氏の『焼身』から拡がる「(本の)世界」。ろくに読まずにいた(知らないまま過ごしていた)世界、忘れかけていたことなどへ気持ち動く。スーザン・ソンダグ『写真論』に何が書いてあったか再読したくなる。1973年の「ベトナム戦争」でのアメリカと北…

●;宮内勝典『焼身』から

●;宮内勝典氏が『焼身』(集英社・05刊)を書くキッカケは、ガソリンを被って焼身自殺した僧侶の燃えさかる写真をこととしている。同時代的にというのは「記憶の捏造(=錯覚)」らしく、焼身自殺は1963年だそうだ。私も何かの写真集や雑誌のヒトコマでような…

●;宮内勝典『焼身』を読む

●;宮内勝典『焼身』(集英社・05刊)を手に取る。この作家を若い時から(多少)知っていて、デビュー仕立ての頃は小説も読んだものだが、最近はとんとご無沙汰していた。オウム事件の頃、加賀乙彦氏との対談か何かで「彼らを救うものはしかない」みたいな文…

●;頭の中が忙しいと〜

●;某日。打ち合わせやら相談事に時間がとられた上に「どう進めて行くか」を思案したりの時間を費やす。(結局、おメェ、頭悪いんだよ)と自虐気分。電話で約束した日時の変更が2件あって調整にスケジュール頭がぐちゃぐちゃ。夕方、人に会う約束をズボッと…

●;『嫌老社会』という本から(5)

●;《繭のようにコトバが紡ぎ出される本》というのがある。本の中で使われている「引用」や「注記」に「あぁ、そうだったのか」と教えられる場合も多々あるし、文中に使われているコトバから少しは読んでいた(あるいは知っていた)「本の記憶」(という糸)…

●;『嫌老社会』という本から(4)

●;長沼行太郎『嫌老社会』は考えさせられる本だ。《長くなった老後》に向き合っているのは認めても、なおを証さずに「問題の先送り」をしているのが個々人の実相である。60前後(団塊世代前後)の高年者の悩みとはく最大のご迷惑を誰かにかけるかしれないと…

●;『嫌老社会』という本から(3)

●;「60歳以上をと言い始めたのは、いつの頃からだろう?」。著者の長沼行太郎氏によれば、近世以降で1960年の国勢調査まで続いたという。「65歳以上」を「老年」としたのは65年の国勢調査からで、高度成長期にさしかかった頃にはの量的進化と自然年齢が乖離…

●;『嫌老社会』という本から(2)

●;『嫌老社会』という本で長沼氏が言っていることは、 今、考えるべきことは「の思想と技術」…につきる。 ●;(私らの眼前に)横たわっているのは、「超高齢化社会)の出現である。2015年…4人に1人が65歳以上の人々が棲む社会であり「長くなった老後問題」…

●;t『嫌老社会』という本から(1)

●;撤去されてしまったが都庁前の通りのホームレス諸君たちの「ダンボールハウス群」も、最近、退去させられたと聞く穂高涸沢のテント村のように上野の山で越冬する登山者のように青い天幕で競い合っていた「シートハウス」も、常磐道を車で走るときに隅田川…

●;「ダンボールハウス」という本

●;知り合いの編集会社で人を待つ間、出されたお茶など飲みながらその会社の書棚の「本」を眺める。建築関係やデザイン雑誌のバックナンバーがきれいに揃えられている。「書棚」もまたよくされている。『ダンボールハウス』(ポプラ社・05刊)という本が目に…