●;「セカンドライフ」のセミナー

●;年下の友人に誘われ、雨の中、渋谷のバーに出かける。最近、その友人に「こんなものがありますよ」と《セカンドライフ》なるメディア?WEB3.0?的なものを教えられたのだが、聞きかじりでわかったような顔するより、はまっている?連中の場に出かけたほうがてっとり早い。センター街の奥まった小さなビルの何階かにそのバーがあった。酒瓶よりもスピーカーなどAV機器とPCがからまった接続線が店の特徴を現している。店の真ん中には大きなガラステーブルと深紅のソファと椅子。映し出されるであろう小さなスクリーンが穴蔵の壁画のように架けられている。ま、同じような匂い?を持った連中が集まりそうな雰囲気の店の一つだろう。毎週だかに定例的に「セカンドライフセミナー」が店の営業的イベントの一つとして開かれているらしい。連れてきてくれた友人は常連らしく、オーナー氏と名刺交換したが、2月のJAGATのシンポジウムの出演者らしい。ここに集まる連中だけの「mixi」があるらしい。大昔、新宿あたりのジャズ喫茶にもこんな性的隠喩に満ちた洞窟のような穴蔵があって、カッコつけて出入りしていた、な。ほとんどは「女」とやりたくて街中を彷徨ったあげくに探し当てた「悪場所」の一つだったけど、今はネットがあるのは大違いで、お互いに顔を背けてブスッとしていて、簡単には繋がろうとはしなかったな、とも。「60年代は《肉体の時代》」とか語っていた人がいたけど、今は「脳化している身体(養老孟司)」という訳か、てなことを過去のどうでもいい記憶が瞬時によぎる。
●;セミナーでは、饒舌なディスクジョッキー風の司会者も言っていたが「セカンド・ライフ」というネーミングが悪い。よくある(何も新しくない)「シニア向けライフ}かと思ったりする。「〜セミナー」と聞くだけで一時流行った宗教系団体の主宰している(今もどこかにあるだろう?)洗脳セミナーのたぐい想起してしまう。だが、司会者にせかされてマイクを握っての出席者の自己紹介からすると、当たり前だけど「セカンドライフというメディア」に近寄って商売を企む?そういったメディア業界の連中が多かった。