●;駿河台下、靖国通りに面して「平和堂靴店」という専門靴店?があった。バブル期に建てられたと思われるそこそこ洒落たビルだすが、目立つほどではない。1〜2Fの靴屋商売は、客が入っている感じはなかった。ブランドものの商品は華やかに陳列されていた…
●;毎年、キチッと行くべきなのだろうが、忙しさを理由にサボっていたのだが、ようやく重い腰を上げて(半日コース)の「人間ドック」に行くことにした。前夜は、飯抜き、水分抜きが決まり。夕方まである打ち合わせがあり(もっとも私の役割は大したことはな…
●;知り合いのデザイナー事務所で簡単な打ち合わせの後、近くの珈琲店に寄る。有田芳生氏の「ブログ」で神保町の「エリカ」主人が亡くなったのを知った。80いくつかまでカウンターに立っていた主人に見覚えがある。ちょっと怖い顔をしている人だった。200円…
●;年下の友人に誘われ、雨の中、渋谷のバーに出かける。最近、その友人に「こんなものがありますよ」と《セカンドライフ》なるメディア?WEB3.0?的なものを教えられたのだが、聞きかじりでわかったような顔するより、はまっている?連中の場に出かけたほう…
●;《コンテンツな人々》が蝟集している「わいがや;②」なる小さな集まりで、理工書に100冊以上タッチしたという元編集者の大学教師を捉えて、つきあいの長かった人が「彼は唯物論者なんです」と、回りに紹介した。「唯物論者」というタームがに感じられる。…
●;今週は多忙を極めた。見知らぬ人と話をすることが三日続く。疲れたというよりもウケようと思って「演劇性」に事借りてつまらぬ「演技」をしでかしたことの恥ずかしさが募る。街でバッタリ会ったとしてもプイと顔を背けるだろう。 ふだん、行ったこともな…
●;身内の葬儀の後始末は一段落、後は2月末の納骨式の手配。幼くして死んだ弟の何周忌だかの計算を忘れているのを妹に指摘される。先週、亡くなったばかりの最初の職場の同僚の葬儀には、有志一同で供花を添えた。その面倒を見てくれた友人が、同窓会的な催…
●;名前は、知っている程度だけど著した本と出逢わなかった人というのは(当たり前だよ!)数多くいる。読まずに過ごしていたわけだ。保坂正康氏に「ほぅ!」と感じ入ったのは、原武史氏との対談本『対論 昭和天皇』(文春新書・04刊)から。原氏の『大正天…
●;時代小説好きの本読み氏が、吉村昭『死顔』(新潮社)の書評をメールで送ってきた。その本に吉村夫人・津村節子氏の「遺作について」との一文があるそうだ。引用してみる。 吉村は入院前に「延命治療は望まない。葬式は私(津村節子)と長男長女一家のみの…
●;柳美里のエッセイ集に『窓のある書店から』(ハルキ文庫)がある。芥川賞を貰って有名?になる前に「図書新聞」に連載されていたもので、業界仲間からの伝え聞きでは「芥川賞を取る」とのことだったが、タイトルがチャーミングで、ほぼ毎週の書評エッセイ…
●;年末に佐藤優『国家の罠』(新潮社)を読んだことがあってか、また正月休みにだらしなく、テレビを見続けたこと等もあってか、「ポピュリズム」についてさらに「理解」を求めたくなり(格好の本かどうかは知らないが)大嶽秀夫『日本のポピュリズム』(中…
●;かつては暮からせっせと手製の年賀状作りに精を出したものだが、ここ数年の暮というやつは、よんどころない諸事情が気分的に重く?のしかかり、年賀状を暮から用意するのをサボっている。正月三が日はドサッとでもないけれど届けられたハガキを前にしてや…
●;手にするのが億劫だっただけで読むのを躊躇する理由は特になかったが、教えられ、感心し、ホロリとするところあり。「フーム」と考え込んでしまうところも。著者は「義」の人、殉ずる対象は「外交(国益)」と「友人」(鈴木宗男氏も含む)。「国策捜査」…
●;06/12/26日、本年最後の「わいがや;②」の集まり。コンテンツな人々が蝟集する《場》として3年近く続けている小さな集まり。《コンテンツな人々》とは手前勝手な造語だが《他者へ伝えようとする意思内容を持つ「人」、またはそれらの加工業者》という意…
●:読み集めたものに『現代の発見』(春秋社)という函入りのコンパクトなシリーズ本がある。編集者は、吉本隆明が忘れがたい編集者として悼んだ岩淵五郎氏。古本屋でポツポツと買い集めた。ワイダ監督の「灰とダイヤモンド」の映画評で橋川文三を知った。村…
●;テレビ、新聞雑誌、単行本などの露出が多い多才な中沢新一氏の『哲学の東北』(青土社)を鞄に入れて行き帰りに読む。著作が多い中沢氏の本は(正直言って)ついていけない。この本は対談とインタビューなどで、ま、易しい本。氏の本をまともに読んだとい…
●;…「北朝鮮暗黒物語」(ニュースショーなどで見せられるこれでもかこれでもかのパターン認識映像)。「ひでぇ国だな」とだけは伝わってくるけれど、ただ、俗情と結託しているのみ…不快。危険をかいくぐって得られたフリージャーナリストによるむごたらしい映…
「まけてくれへんか!」(JR西日本・福知山線運転手氏の車掌への無線電話) 「存在は裸形をおそれて幻影をまとう」(市川浩『精神としての身体』講談社・学術文庫) 「人間の魂の奥深くまで、善と悪は入れ替わり、ひそかな妥協を交わす」(ボードリヤール『…
●;長患いの家族の病(ある程度予測していたが)悪い状態の報せが立て続けに。その事も(少しあり)落ち着かず、いらいらする。一方、気分の解放になるやもしれぬの攻め方がよく判らずオーバーに言えば「フレームワーク」「画が描けない」。つまり、いくらや…
●;今夏、NHK放映で「時のことば」になった感の「ワーキング・プア」第二弾。 ・印象に残ったシーン。二人の男児を抱え昼夜二つの職場を行き来する若い母親。お祭りに居並ぶ屋台を前に二人の子どもに「食べたいもの買っていいんだよ」と言う。(奥さん、子供…
●;多作な人たちだが、ちょっとした感情の切れ端が棘にもなり、喉に引っかかって読まないでいた人の作品を読む気になる。藤原新也『何も願わない手を合わせる』(東京書籍・03年)と、辺見庸『眼の探索』(朝日新聞社・98年)を立て続けに読む。藤原氏の『東…
●;週末、本田靖春著『我、拗ね者として生涯を閉ず』(講談社・05年)を読む。B5版・584ページほどの重たい大冊。分厚く持ち運びのには不向きの本だが、カバー表紙に納められている本田氏のキリッとした写真がいい。それに被せたタイトルの書体も力強い。背…
●;下流社会の逆、「上層の人々」の形成のされかたに興味が興る。上流社会そのものではない。重臣たちの作られかたである。ある国策会社の子会社氏と喋った際、話の端々からその会社の慄然とそびえ立つキャリア組の存在が見えてきた。そんな会社は見たことも…
●;沢木耕太郎『危機の宰相』(魁星出版・06刊)を手に取る。ポル・ポトの伝記があるかなと思って図書館で伝記の棚を探していたらぶつかった。魁星出版というのは、聞いたことがない出版社。忠実な読者ではないが、氏の本は(大概)文藝春秋か新潮社だと思っ…
●;宮内氏の『焼身』から拡がる「(本の)世界」。ろくに読まずにいた(知らないまま過ごしていた)世界、忘れかけていたことなどへ気持ち動く。スーザン・ソンダグ『写真論』に何が書いてあったか再読したくなる。1973年の「ベトナム戦争」でのアメリカと北…
●;宮内勝典氏が『焼身』(集英社・05刊)を書くキッカケは、ガソリンを被って焼身自殺した僧侶の燃えさかる写真をこととしている。同時代的にというのは「記憶の捏造(=錯覚)」らしく、焼身自殺は1963年だそうだ。私も何かの写真集や雑誌のヒトコマでような…
●;宮内勝典『焼身』(集英社・05刊)を手に取る。この作家を若い時から(多少)知っていて、デビュー仕立ての頃は小説も読んだものだが、最近はとんとご無沙汰していた。オウム事件の頃、加賀乙彦氏との対談か何かで「彼らを救うものはしかない」みたいな文…
●;某日。打ち合わせやら相談事に時間がとられた上に「どう進めて行くか」を思案したりの時間を費やす。(結局、おメェ、頭悪いんだよ)と自虐気分。電話で約束した日時の変更が2件あって調整にスケジュール頭がぐちゃぐちゃ。夕方、人に会う約束をズボッと…
●;《繭のようにコトバが紡ぎ出される本》というのがある。本の中で使われている「引用」や「注記」に「あぁ、そうだったのか」と教えられる場合も多々あるし、文中に使われているコトバから少しは読んでいた(あるいは知っていた)「本の記憶」(という糸)…
●;長沼行太郎『嫌老社会』は考えさせられる本だ。《長くなった老後》に向き合っているのは認めても、なおを証さずに「問題の先送り」をしているのが個々人の実相である。60前後(団塊世代前後)の高年者の悩みとはく最大のご迷惑を誰かにかけるかしれないと…