●;快いもの/不快なもの

●;長患いの家族の病(ある程度予測していたが)悪い状態の報せが立て続けに。その事も(少しあり)落ち着かず、いらいらする。一方、気分の解放になるやもしれぬ<新しい仕事らしきもの>の攻め方がよく判らずオーバーに言えば「フレームワーク」「画が描けない」。つまり、いくらやっても簡単な方程式が解けない試験前の中学生のような<不快な気分>に陥っている。やたらと「人の話」を聞きたくなる。こういう時には、媒介、他者によるバネが必要なのだ。「暮のご挨拶に〜」と大したことをしたわけでもないのに、律儀に訪ねてきた元家電販売営業マン氏とタバコと珈琲で長いお喋り。「フムフム、なるほど」と膝を打つような話にホッ。確か彼の奥さんはC型肝炎で透析を続けていると聞いた。続いて久しぶりに顔を合わせた某氏に「ちょっと、時間ある?」と言って時間をもらう。一年前ほど、あるイベント会場で会った時には顔色が黄色かった。ガン患いだと聞いていたので、当たり障りのない立ち話だけだった。私の話が最初はよく分からないようだったが、やがて明快な答えと示唆をいただく(ありがたい)。
駅スタンドの白抜きふんどし夕刊紙の見出しが目に入る。石原都知事一家のスキャンダル。「また、カネかよ」。私物化批判にマッチョ剥き出しで居直る俗悪な権力者、記者会見でもこじつけ屁理屈を居丈高に展開するだけだろう。不快。
●;家に帰ると家人の声音が明るい。どうしたことかと思ったら、病者二人が少しだけ好転したらしい。今日、明日に逝ってしまうことはなさそう。炬燵に入ってテレビと新聞を見ながら遅い夕飯。満腹になったせいか眠くなり、毛布を被る。テレビの雑音で目が覚める。「テキトー男・高田純次をからかうお笑い番組」。下ネタ連発、セクハラまがいの快調子、高田純次。「いゃーねぇ。最低!やめてよ」とOLキャラの中島知子の嬌声が響く。ばかばかしい話芸に笑う。テキトー男はいい。上品社会の愚劣さを批判する精神が宿っている。