●;「ワーキング・プアⅡ」を見る

●;今夏、NHK放映で「時のことば」になった感の「ワーキング・プア」第二弾。
・印象に残ったシーン。二人の男児を抱え昼夜二つの職場を行き来する若い母親。お祭りに居並ぶ屋台を前に二人の子どもに「食べたいもの買っていいんだよ」と言う。(奥さん、子供さんをいつまでも抱きしめてあげて!)と、声掛けたくなる。老夫婦二人の缶拾い生活、潰した缶は一個2円とか。倒れそうになるほどの自転車の積み荷は缶の山。一人娘のところに厄介になる岐阜の零細企業工場主の奥さんの呟き。「甲斐性なしの親だけど〜」」と涙ぐむ含羞に満ちた表情。
・コメントを寄せた人のことば…内藤克人氏の《貧困層がマジョリティになる》。経済財政諮問会議メンバー?の八代氏…言っているのは、かつての竹中大臣、政府税調の本間教授らと同じ論法。「経済成長なくして〜」と、どこかで聞いたセリフ。ボスト高度成長社会、グローバル社会(=金利優先社会)で生み出されるそのキツさが「弱者」(母子家庭、雇用機会少ない地方の零細企業関係者、障害者、高齢者ら)を排除していく現実。同時刻、フリーター(ニート)叩きの「下流くん」といった調子の「爆笑問題出演番組」(フジ)のチャンネル変える。「嗤えねぇよ」。
●;土曜日のある場所での某氏の発言。フリードマンVSケインズを持ち出した。「小さい政府VS大きい政府」論である。《モダニズムアメリカニズム→グローバリズム→バルガリズム(俗悪なもの)→ニヒリズム→ファンダリズム→テロリズム》というプロセスの引き金を最初に引いたのは、二十世紀を通してアメリカだ…とは西部邁説(『テロルと国家』(飛鳥新社・02年)。ホリエモン氏のブログを読んだことがあるが、俗悪そのもの。金転がしの天才?かもしれないが、なんだコイツ、まるで魅力がねぇ男だな、と。金儲けの果てがこんなバルガリズムを産み出す程度なら、大した価値はないな、と思ったものだ。