●;頭の中が忙しいと〜

●;某日。打ち合わせやら相談事に時間がとられた上に「どう進めて行くか」を思案したりの時間を費やす。(結局、おメェ、頭悪いんだよ)と自虐気分。電話で約束した日時の変更が2件あって調整にスケジュール頭がぐちゃぐちゃ。夕方、人に会う約束をズボッと忘れていた。頭に残っていなかったのだ。【ケイタイ】に「今日はダメですか?」と掛かってきて初めて「約束」を思い出す。あわてて地下鉄に乗ったのだが、急いでいるのに空いた座席に座って大澤真幸『帝国的ナショナリズム』(青土社)を開いて眼を通したのが間違い。大澤氏が引用しているレヴィナスのコトバ一つで考え事をしてしまう。

《顔は一つの戒律を命じてくる》

<顔>ねぇ。最近会った印象深い人の<顔>。居なくなったと思っていたら、店に戻ってきた中華料理屋のアルバイト嬢の<気品を感じさせる顔>。おしゃべりの割には逃げる表情だったある企業の社長の自信を感じさせない顔>。なにが不快なの?乗車駅でたまに出くわす美人OL。ありとあらゆる世界を憎んでいるような<拒否する眼の顔>。
目的の駅をやりすごしたことに気がつく。ざわついてはいるが出口へ向かうエスカレーターの行列が違うような気がする。「いけねぇ」。あわてて一駅戻る。構内の人混みを掻き分けて外へ出ようとするがなかなか泳げない。進まない。「どけ!」と叫びたくなる。焦りとタバコ切れが被ってくる。駅の売店でタバコを買おうとするも「その銘柄は切らしています」だとよ。「ガビーン!」。自動販売機を探して手に入れる。道端で一服しようとするがライターオイルが消えたのか着火しない。親指が痛くなるほど擦る。オイオイ、今日の牡牛座は厄日かよ。
●;店に到着。ごめん、ごめん。ワリィ、ワリィ。やっと手に入れたタバコの封を切る。銀紙をちぎってスパ、スパ。なかなか本題に入れない。ヘビースモーカーの相手も何本か吸っていた。黒テーブルの灰皿が汚れている。注文した珈琲をタバコと一緒にがぶ飲み。「で、なんだっけ?」(遅れた割には無礼だなぁ)。