●「10年後の読者」シンポ(1)

● 日本印刷技術協会主催のシンポジウムに出かけた。主催団体の企画者が知り合いだったが、大した協力をした訳ではないがけっこう高い参加費はタダで済ませられた。朝から夕方までぶっ通しのシンポジウムは、講演会ビジネスを定型商品化しているその団体の枠組みでしょうがないのだけれども、もっと複合的な膨らみを持たせた企画としてやらなければ、ね。企画は当世風の人々を集めていて<よい>のだから。

膨らみとは、シンポジウムの社会化をさらに企図する方向性をということだ。もっと、開かれたシンポジウムに。「業界的に」ではなく、その枠組みを越境していくように。

永江朗氏、「はてな」の若い社長・近藤氏、「まぐまぐ」の創立者・深見氏、「ホットWIRED JAPAN」の江坂編集長、哲学者の東浩紀氏、Moderatorは「本とコンピュータ」の仲俣暁生氏と、豪華である。ミーハー的な興味では「はてな」の若い社長の顔を見たかったし、氏がどんな発言をするのか愉しみだった。しかし、なんといっても東浩紀氏の発言を期待した。シンポジウムは午後から出かけたのだが、けっこう愉しめた。「動物化するポスト・モダン」の東氏がいちばん気に入った。「中央公論」に連載されていた「情報自由論」はコピーして周りに配ったりもした。いつ、本になるのだろう。