●休みの日は〜

●「三日間の連休」というわけだが、そんな気がしない。ここ十年以上、連休のさなかには事務所の机の上の整理に行く。ぐちゃぐちゃになったコピーの山や新聞記事の切れっ端などを捨てたりファイリングしたりする。誰もいないからはかどる(ようだ)が、ついついコピーに読み耽ったりして時間が経ってしまう。《
「整理・整頓」されていない奴にろくな仕事が出来ない》とは、よく言われる。正しいと思う。私はその出来ない部類に属する。

先日、ある社団法人主催の研究会で発表者の41歳の若き経営者(ソフト開発)が「掃除は率先して社長の私がやる」というところに感心した。SEらを抱えているせいもあるのだが、ついつい彼らはゴミの山の上で仕事をするのが平気だ。編集者もどこか似ている。ちょっとした「紙の切れっ端」が捨てられないでいる。

その経営者のビジネスモデルに興味が沸いたわけではない。経理関係のソフトの受注業者であるから、特別なモデルを持っている訳ではない。ただただ、ひたすらに仕事をしている会社のようだ。しかし、社長の熱意のようなものには敬意を表した。彼は「まじめ」「まめ」である。モノ作りメーカーの中小企業のオヤジと異なる訳ではない。SEらの職場環境を考えて生産性を上げるためにが彼の根拠であって、便所掃除などをやらせるオーナーの職場=聖地意識で言っているのではないようだ。しかも、顧客や来訪者のために《気持ちのいい空間を用意しておく》というのがあって、当たり前のことだが、なかなかやれていないのが普通だ。彼の会社のホームページを見たことがあるが、悪いけどセンスのようなものは感じられなかった。が、この社長の意思が貫徹している限り、そこそこの経営は続くであろう。