●あるMLの男

●あるネットワーク組織(といってもNPOを作ろうとしている連中がMLで連絡史会っている関係)の中に「T」という女性の発信があった。そのオープンな感じの人という印象を受けた。文体からの印象である。「開かれている人」という意味である。メール上の自己紹介で自分をあけっぴろげにしている。身長は172cmで日本酒が好きとかだが、メール上の見知らぬ人に伝えるにあたって、自分のイメージを伝える「方法」を知っている人のように思えた。

その好感は他の人も感じたらしく大阪の女性も彼女に応えるような一文を書き記していた。ある時、「データ・マイニング」と称して、連日のようにML上で送信している男に「問い」を柔らかくぶつけていた。その男に「プロフィールを教えて!」とあった。その問いかけを私なりに短絡的に解釈すると、彼女は「テーマよりもモチーフを」と言いたかった、と。「テーマ」のみを語るその男は自分の見識をひらけかしている。どこか他者に対して優位的に立とうとしている。そのことに傾注しているように感じられた。なぜか、というば彼はその発見した「情報」をインフォメーションとしてしか扱っていないのだ。彼なりの「編集」がほどこそされててない。

いろんなメルマガやHPを覗き込んで書き記しているその「データ・マイニング男」が付す能書き的な一文には、自意識旺盛な存在である男の姿が映る。その男は、自分が他者に情報を送りだしている事自体が、抑圧的であることを知らないでいる。さまた、回りにはその男をヨイショする者も出てくるから、彼は鼻をうごめかして増長していく。「どうだい。諸君!」と、鼻高々の姿が見えるようであった。