●トラブル処理にはまず会う

●若干、頭を悩ませているメールの発信者に会う。午後7時過ぎ、郊外の終点駅に向かう。鈍行や急行に乗り換えて1時間半。終点の駅はそこそこのきらびやだが、私鉄沿線は同じ色使いだ。始めて降りる街というのは、そこそこの緊張感があっていい。落ち着かない感じ、居心地の悪さがかえって新鮮でいい。改札口で待っていた人(発信者)も「わざわざ来てくれた」ことに申し訳なさそうな表情が浮かんでいる。メールの文体から想像するけげんそうな鎮まりは眼の中にはない。百万言を費やすよりも会うのが一番。

駅ビルの中華料理屋で餃子とビールで少し説明する。まだ、まだだ。11時にこの街を出れば終電車で帰れるからと駅前の珈琲店を探すが、ない。「ファミレス」しかないらしく、彼の案内で「デニーズ」へ。盛り上がっている若い人たちがいる。疲れたサラリーマンの侘びしそうな一人夜食。生ぬるいまずい珈琲を飲みながら少しばかり話を続ける。

11時過ぎ、都心へ向かう電車に乗客は少ない。酔っぱらいもいない。網棚の「東スポ」を拾い読む。審判までを批判するとオール反日だったというサッカー記事が1面。こんなにレベルが低い国なのだと、煽っている。「東スポ」名物のH記事も読んだが、松尾貴史のコラムがなかなか秀逸。中国のサッカー騒ぎを記者団に聞かれた慎太郎知事が「民度が低い」と例によって憎々しげに発言したことを堂々と批判している。ナショナリズムを煽るばかりが能ではないだろう、とマッチョの慎太郎に手厳しいのが心地よい。斎藤貴男の本も推賞していた。