●が方法

●昨日の大学教授たちとの打ち合わせの後、江古田駅前の大衆食堂で少しばかりの酒。夕方から飲み始めて一人当たり二千円で済んだ。酒の肴もまぁまぁ。こういうところを選ぶ教授がいい。
初対面の人とは出来るだけ好きになるように努めるのが私の流儀。どんなに偉い人でも大金持でも気に入られようとしておもねることはしない。したことがない、と言える。その人を<好きになる>かどうかが(仕事)関係のポイント(だと思っている)。

「そういう方法しかしていないな」と、近くの男に言ったら「タカオカさんのやり方は時間がかかりますね」と言われた。そうかもしれない。相手の人物を<好き>になるのは、その人物を受け入れられるかどうかだ。相手のイヤなところに気がつくよりもイイ部分の方に目が行くが、単なる同郷・同窓、同じ釜の飯を食った先輩・後輩ではないだけに好きになるまでに時間がかかる。

「ロマンチストねぇ」と年下の女性の何人かに言われたことがある。「バカにしているんだろう」と言い返したが、(生活の)リアリストの彼女らからは「なんとまぁ、お人好し」と見られたのだろう。そう、人に対しては甘チャンだ。しかし、カネを得るのに遠回りしようが時間がかかろうが、この方法はもう手放せなくなっている。戦略的でも戦術的でも計算ずくでもない。身についた癖か。たぶん、なにかの失敗のしたたかにくらった経験がてこになって、いつのまにか身に付いてしまった自己防御策かなぁ。

その大学教授を好きになった。年上の客員教授にずばずばとユーモアに満ちた文句をつけたところがいい。しっかりした視点と見識がある。成績のいいだけの学者ではないところがいい。たぶん、いい教師になっている方とお見受けした。